茨城県の私立高校入試については、大きく分けて2つの受験方法があります。
1.推薦入試
中学校長の推薦を受けて受験するもので、中学校内で成績や生活態度、提出物の状況などをみて推薦するに値するか判断されます。
学業推薦と特技推薦とにわかれ、学業推薦では成績が、特技推薦では部活動の成績と、生活態度・提出物の状況等が重視される傾向があります。
また、後に述べる「単願」での受験となりますので、合格した場合は必ず入学することを確約する受験方法です。
県立高校は受けずに、「この私立高校に入学したい」という明確な意思があれば、一番合格に近くなる受験方法です。
2.一般入試
学校長の推薦を受けない一般入試では、試験の結果と試験当日の態度、内申書での書類選考によって合否が決まります。
また受験する際に「単願」と「併願」という2種類の出願方法があります。
A.単願
単願での受験は、合格した場合は必ず入学することを確約した上で受験するもので、他の高校(県立高校含む)に出願・受験することはできません。また、入学を確約した上での受験なので、合否判定(特待生の判定含む)のボーダーラインを下げて判定しますので、より合格しやすく、上位の特待を得やすいメリットがあります。
ただし、単願でも試験の結果等によっては不合格となることもありますので、注意が必要です。
実際には一般単願で受験することは少なく、推薦単願での受験が大部分です。
また、近年私立高校によっては、単願受験でも県立高校の受験を認めるものがあります。
水戸啓明高校の準単願、水戸葵稜高校の私立内第一志望がそれにあたるもので、県立高校の結果を待った上で、私立高校へ進学する際に自校への入学を確約するもので、試験時の合否判定等は単願受験時と同等になります。
なお、水城高校では条件付き単願という受験方法があり、入学試験の結果が自らが希望する成績(奨学生の内容など)以上の場合は、単願での合格となり、入学を確約するものですが、それに届かなかった場合は併願での合否判定となり、県立高校への出願・受験が可能となるものです。
このように、単願での受験は他の高校を受けることができなくなりますので、県立高校を第一志望とする場合は、併願での受験となります。
B.併願
複数の私立高校を受ける場合や、県立高校を受ける場合は併願での受験になります。
試験の結果や当日の態度・内申書での書類選考によって合否が判定されます。
いわゆる「すべり止め」としての受験で、県立高校の合格発表日翌日までに入学手続を済ませるように設定されています。
私立高校によっては併願で受験した場合に、合否の通知書に「単願切り替え」という言葉が使われることがあります。
これは単願に切り替える(入学を決める)ことで、合格を認める、またはより上位のコース・特待生の内容での合格を認める、ということです。
単願への切り替えなので、入学手続も県立高校の学力検査日前(2月初旬)に済ませるようになります。
このように、一口に私立高入試といっても、多くの違いがありますので、何かご不明な点等ございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。